洗濯でマイクロプラスチックが大量に放出されている!
近年、プラスチックによる環境汚染が大きな問題になっています。
「容器包装リサイクル法」によりレジ袋が有料になりましたし、ペットボトルや卵のパッケージなどをリサイクルに出す方も多いでしょう。
そうしたプラスチック製品は、使用後に環境に放出されてしまうと、紫外線や熱、風波などの力で細かくなり、「マイクロプラスチック」になります。
マイクロプラスチックとは、5mm以下のプラスチックで、目に見えない極小のものも含みます。
マイクロプラスチックは、海や大気中から見つかっている他、魚や、人間の胎盤からも見つかっていて、母体から発達中の胎児に伝達される危険性も指摘されています。
けれど、マイクロプラスチックは、プラスチック製品が劣化して細かくなったものだけではありません。
一次マイクロプラスチックといって、製品にはじめから配合されているものがあります。
最近問題になっているのが、柔軟剤や液体合成洗剤に含まれているマイクロプラスチックです。
テレビCMで「香りが続く」「香り弾ける」「動くたびに消臭」などと宣伝している柔軟剤や液体合成洗剤には、PM2.5サイズほどのプラスチック樹脂製の「マイクロカプセル」が配合されています。
そのカプセルの中に人工香料や消臭・抗菌成分を封じ込めて、少しずつ弾けさせることで効果が長続きしているのです。
柔軟剤のキャップ1杯に、1億個以上のマイクロカプセルが入っている商品も。
東京大学の調査では、シジミから柔軟剤のマイクロカプセルと人工香料が見つかっています。
“香り” と一緒に吸い込んだ場合は、肺の奥にマイクロプラスチックが入りこんでしまいます。
EUでは、環境にも人体にも悪影響だとして、マイクロカプセルも含めたマイクロプラスチックを日用品に入れることを禁止する方針です。
石けん洗剤や無香料の洗剤を利用することで、そうした害を防ぐことができます。
また、イタリアの研究では、ポリエステルの衣類を洗濯すると1gあたり700~4000個のマイクロプラスチックが放出されるとの報告もあります。
なるべく天然繊維の衣類を選ぶことも大切です🍀
↓🌟柔軟剤や合成洗剤に含まれている「マイクロカプセル」の危険性について、大学の研究者や医師の見解、EUの対応などが分かる10分のニュース動画です
🌟「合成香料を内包したマイクロカプセルが水界生態系に与える影響の検証」東京大学(科研費)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-17K20041/17K20041seika/